釣り人全員が知るべきロッドが折れる原因を解説

 

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  普段はツイッターにいます。 毒多めで大変危険ですが、タカシマムザホルモンに物申したい方にはオススメです。

 

では、記事へGO!  

 

 

 

いつも真面目にふざけた記事を書いてるタカシマムザホルモンですが、今回の記事、かなり真面目です。

というのも、ブログを始めて閲覧数がある程度増えたら絶対に書こうと思っていた内容。

ロッドの折れ。破損。の話が今日のテーマ。

 

この話はざっくりいうとこんな話。

 

ロッドが折れた!誰のせい?

唐突に一人語りから始めると、わたくしタカシマムザホルモン、1釣り人として許せないことがあるんですよ。

味噌を入れたか疑うほど薄味の味噌汁?マクドのボロボロごはんバーガー?いや違う。今日は真面目な記事なのでおふざけはこれくらいに。

 

許せないこと。それはズバリ、ロッドを「折った」人が「折れた!最悪の竿だ!」とSNSで大騒ぎすること。

 

気になったロッドの名前を検索に入れると十中八九予測検索に「〇〇〇 折れる」と出てくる現実。

折れた人の画像や記事を見る限り、そりゃぁ折れるわって思うものも多く(もちろん例外もある)

僕は大層気が短いのでそんな人を見ると悲しくて悲しくて、一日三食しかご飯を食べられなくなるほど落ち込むのですよ。

 

今回の記事ではなぜロッドが折れるのか?どんなことをしたら折れるのか?という解説を交えつつ、この世界から「ロッドのせい」にして騒ぐ人を減らそうって話だ。

 

この記事センシティブな内容につき

 

今回の記事で解説、指摘する内容は

  • 僕タカシマムザホルモンの予備知識
  • 自社窯ロッドメーカーに勤める知人の教え
  • メーカーへの問い合わせ

この3つの情報をもとに執筆している。

読んでいる人にとっては大変不愉快な内容になることがあること、いやそれはちげーだろ!と思う人も必ずいるはずなので要注意だ。

 

もちろんコメント、反論、拡散は大歓迎。どんとこい超常現象。

 

 

【大前提】ロッド(釣竿)が折れる。という現象。

 

そもそもロッドというのはカーボンで出来た棒である。

 

カーボン、つまり炭素。身近なところでは鉛筆やシャーペンの芯。はたまた競技用ハイエンドスポーツカーの外装。超高圧で変質すると宝石のダイヤモンド。

繊維状にした大量の炭素繊維にレジン(樹脂)を合わせ一枚のシートにしたものが釣り竿の元、カーボンプリプレグ。そしてそのプリプレグを切り、マンドレルという金属の棒に巻き付けたのち高温で焼くとロッドができる。(ガイド取り付けや塗装、リールシート組み立てへと続き、完成)

一枚のプリプレグで一本のロッドができるわけではなく、弾性率や素材の異なるプリプレグを何層かに重ね、焼成することでブランクスが構成される。

イメージ的に近いのはバームクーヘンだ。プレーン味のバームクーヘンの中にイチゴ味次に抹茶味の層がある。みたいな。

もちろん単一素材(プレーン味)のみを複数枚重ねて作られるロッドもある。比較安価なロッドに多い。

 

素材の断裂

 

さてでは本題。

ロッドが折れる、ではどこが折れていると思います?

上のロッドのでき方を読んだ後であれば想像しやすいかと思いますが、重なったカーボンの層のどこかが破断し、折れる。

正確には割れた層がほかの層にも影響することにより連鎖的に破損が広がり、ロッドが折れる。という仕組み。この連鎖はジワジワと広がることもあれば、一瞬で破損までいってしまうこともある。

 

ではもう一つ質問。先ほど例に出したバームクーヘンを想像してください。

「割れ」また原因となる「傷」入りやすいのはどこでしょうか。これは簡単ですね。

ズバリ一番外側、最外層が一番傷つきやすいです。それはそう。バームクーヘンを切るとき、ナイフを当てれば外側から順に中心へと切れていく。これとまったく同じことがロッドには起っている。というのをまず知っていてください。

 

ただしこれには例外が存在する。詳しくは後程。

 

 

思い当たる節はないですか?あんなことこんなこと

 

どんな釣りものか?で折れるシチュエーションは変わるもの。

 

こんな経験はないだろうか?

例えばバス。ちょっと通すコースを攻めすぎてガチっと根掛かり。ロッドあおって外そうとしたらベリーからバキッ。

例えばアジング。車からごそごそーとタックルを出してさぁ1投目。と思ったらキャストの瞬間にティップがポキッ。

またエギングならシャクリで、ジギングで魚をかけた後ロッドを立てたらーなどなど

 

ここで「なにか折れる原因になることをしたかも」と、まず分析し考えることができる人は大人。

 

「折れた!最悪!金出したのに!文句言ってやる!」となってしまう人は残念ながらキッズです

歳なんか関係ない。「釣り」に対する理解関心が低いひと。つまりキッズです。大事なことなので2度言いましたよ。

いま「こいつ俺のことをキッズ呼ばわりか!?許せねぇよな!?」となっている人へ向けて書いている記事なのでそういう人こそ最後まで読んでください。

 

読んだ後で納得がいかなければそのスマホを床にでも投げつけてください。僕は困らないので。

 

思い当たることはないですか?

 

大丈夫だろう、と思って許容範囲外のルアーをフルキャスト。折れますね。

 

たしかに最近は「ロッドの破損強度の範囲表示」ではなく、「そのロッドが快適に扱える範囲」として範囲表記をするメーカーがほとんど。そのため敢えて重いウェイトを背負わせて反発力を調整。なんて技も確かにある。

実際僕も許容範囲4ozまでのブラックアクテオン74Xで6ozのバラムを投げている。がこれは自己責任なので万が一ブラックアクテオンが折れてもエバーグリーンに責任は一ミリもない。

当然といえば当然なのだが、これをどの程度の人が当然と思っているのか。Twitterなんかを見ていると不安になることが多々ある。

 

急激な負荷

 

特にエギングでよく見かける「しゃくりで音を出すことを美学とする」ようなしゃくり。

過激な負荷とは何も重さだけではない。そもそもエギは抵抗の塊のようなフォルムをしている。それはキャスト時もアクション時も。

抵抗の大きいもの+伸びないPEラインの釣りなのでタックルにかかる負荷は間違いなくトップクラスなんです。

順当に負荷がかかことには耐えられても、糸ふけから一瞬で大きな負荷がかかるようなしゃくりはロッドに折れろと言っているようなものです。

 

炎天下の車内にロッドを放置

 

絶対にやめてください。折れます。家から車までタックルを移動させるのは面倒。家に竿があると奥さんからお小言。わかる。その気持ちはわかる。けどやめて。なぜか?

上の説明でも出てきた通り、ロッドを構成する主な物質は炭素繊維とレジンの2つだ。

このレジン。つまりは樹脂なので高温や紫外線で劣化してしまい、炭素繊維を繋ぎとめる力が弱まる→強度が落ちる。ロッドというのは熱や紫外線に弱い材料でできている。外で使うものなのに。

だからこそ普段のケアには気を付けたい。

 

ロッドを金属で叩けば傷がつく。折れるわなそりゃ。

 

当たり前でしょ。でもそんなこと誰がすんだよ?と。残念ながらほとんどの人はやってます。

勘の良い人は気づきましたね。そう、ガイドフレームは金属です。

二本以上のロッドを束ねるとき。ガイドがカツンとあたりますね。実はこれで十分。

ロッドを折るには何もブランクスを叩き割るほど力が必要。なんてことはなく、最外層のカーボンに傷が入ればそこから負荷がかかるたびに連鎖していくのだから、ほんの小さな衝撃で事足りてしまうのだ。使用を繰り返したロッドほど衝撃は蓄積されている。

これは塗装をしていないアンサンドのロッド限定の話ではない

軽量化を優先している現代のロッドは塗装していても限りなく薄いのだから。

同じようなことだが、車にあてた、藪漕ぎで反り返った木が当たった、地面に置いたら下に石があったなどはすべて当てはまる。

 

それほどに繊細なものであるということを忘れてはならない。

 

買って1投目で折れたぞ!考えられる原因。

 

上記のようなことを一切何もしていない。だってさっき買ってきてこれが一投目だ!なぜ折れた!

 

さっき買ったロッド=新しい状態のロッド。とは限らない。

 

店頭で売っていたロッドであればだれが触ったかわからない。とんでもない曲げ方をした人が曲げた後かもしれないし、天井や床にあてて傷が入ったかもしれない。ということがある以上、自分の手元に来た時点で瀕死の状態である可能性は考える必要がある。

また、ネットで注文していても店頭在庫から発送していれば同じことだ。

これは何も店頭販売が悪い、と言っているわけでなく、メーカーが出荷前に検査した状態と買ったユーザーの手元に来た状態が違う場合がある。という例に過ぎない。

だがしかし、これに関しては「気にしたらきりがない」の部類に入るはなしだ。

どうしても本当の意味での新品がいい人は取り寄せをするしかない。

 

不良品となる主な3つの原因。

 

さて上の「素材の断裂」で最後に触れた「例外」の話。

それが、製造時に発生した製品不良である。

ここではブランクスを作る際に折れの原因となってしまう主な3つの症状を紹介する。

またここで紹介するものは外観不良ではなく、直接折れに繋がる「強度不足」に関してだ。

 

その1:偏肉

 

ロッドをぶった切り、断面を写したもの。として見て欲しい。赤い丸に注目。

偏肉とは読んで字のごとく巻き込まれたカーボンプリプレグが寄った状態で焼成されてしまうこと。

こうなってしまうと極端に薄い部分が出来てしまい著しく強度を損う。

 

その2:空洞化

これはプリプレグ内のレジンが原因。

焼成の熱で水分が蒸発する際、大きく空洞化してしまう現象。

小さな空洞なら強度に影響はなくなんならほとんどのロッドにはあるもの。

ただあまりに大きいとボコッと穴が開いている状態なので当然折れに直結する。

 

その3:断裂

これはどこかの層がザックリと切れている状態。

僕の作った画像ではバッサリと切れて無くなっているように見えるが、実際には大陸プレートのように切れた断面が潜り込んしまう場合が多い。

こうなってしまうとロッドの中に常に傷を抱えているようなものなので強度は落ちる。

 

この3つは代表的、というか直接折れに関わってくる原因となるものだ。

そして全て中身の不具合なため見た目にはわからない。実際に何本の製造に対してこういった不具合がどの程度出るのかはわからないが、使う素材によってばらつきが出るようだ。

またオモリをぶら下げた出荷前の検査で弾かれるものがほとんどだが、稀に検査を通過してしまい、キャストした瞬間や魚をかけた時に折れる。という事例もある。

 

 

メーカーに問い合わせてみよう

 

自分は大事に扱ったのになぁ。。。

という時はメーカーに問い合わせてみよう。釣具屋を通して聴くも良し、直接電話をかけてみるも良しだ。

その結果メーカー責任になるか、それともユーザー責任になるかの二択となるが、少なくともメーカーには原因を検査する機械や専門のスタッフがいるので、自分の知識で戦おうとするのは非常に危険だ。

まずは原因を調べてもらう。これが大事です。

文句言ってやる!と騒ぐのはそのあと。いいね。

 

悲しい現実とそれを元に金儲けする連中

 

一番最初にも言いましたね。

ロッドの名前を検索したら「折れる」と予測検索に出てくる現実。

このロッド折れました!最悪のメーカー(ロッド)です!拡散希望!と一生懸命書き込む人。SNSにいますよね。

釣りブログとして運営しているサイトでもさも当然のように「使ったことはないですが、折れるという話を聴くのでこれは折れる竿です。」と。

確かにね、これ折れます!と大きな声で言った方が人は集まってしまうものなんです。ポジティブな話題よりネガティブな話題の方が興味をそそられる。みんな覚えがある感情だと思う。

ただね。悲しいことに釣り好きを謳っていながらネガティブな話題で金儲けをする連中にこのまま叫ばせていていいのかと。

僕タカシマムザホルモンはそんなのは嫌なのでね。今回こんな記事を書きました。

少しでもロッドが折れる。という現象について考えるユーザーを増やしたい。その思いだけです。

 

後日談。というか今回のオチ。

 

さて一気に書きました。

この記事に書ききれていないこと。またいやそれは違うだろ?と思われることもあるでしょう。

コメント拡散は歓迎です。こんなこと言っている奴がいる。納得いかない。という拡散でもいいです。

一人でも多くの目に止まって、釣り人全体がロッドにもっと関心を持ってくれたらそれでいいです。

珍しく真面目に書ききったので疲れました。ね。

さぁ明日はどこに釣りに行こうか。